そもそも“ドワーフペンシル”ってどんなお魚?
Nannostomus marginatusドワーフペンシルフィッシュ
色彩面では黄白色と黒褐色のライン・赤の小スポットと特徴的ではあるものの、派手さとは無縁とも言えますが、古くから小柄な体格とチョコチョコした動きの可愛さに定評のあるペンシルフィッシュ。種小名から“マジナータスペンシル”の名称でも知られます。
世紀末の衝撃!赤いドワーフペンシルの登場
Nannostomus mortenthaleriアークレッドペンシル
可愛いけどどうにも地味路線なお魚として知られてたドワーフペンシルですが前世紀末は西暦2000年、突如登場したその近縁種である本種の常識外れな色彩に当時の小型種・カラシンファン諸兄の目は釘付けに!。また本種、小型種ながら活発な動きと目立つ色彩から小型水槽はもとより60cm水槽でも十分な存在感を放つのも大きな特徴でした。流通は本グループ中最も早く登場したこともあり、現在ではかなりコンスタントなものになっています。成熟した雌雄の色彩差は顕著ですが、雌もヒレが赤色・体側も薄く赤味を帯びることから発色しきっていない雄との区別が付きにくい面があります。
Nannostomus rubrocaudatusブラッドレッドペンシル
アークレッドペンシルの登場よりやや遅れて流通しはじめた種。赤の乗る範囲はアークレッドペンシルより狭いのですが色調がより明るく、はっきりとした白色部分とのコントラストも絶品な美魚で、“パープルレッドペンシル”等の名称でも流通します。雌雄の色彩差は顕著で、雌は腹部に若干赤味を帯びる程度です。
Nannostomus spローズペンシル
『赤系』のくくりからは大きく外れるものの体型・カラーパターンから前種に極めて近縁と思われるためここで紹介。知名度は低いのですがブラッドレッドペンシルから赤を取り除き白部分にパールピンクを乗せたその色彩は、まさに“清楚”と呼ぶにふさわしいものになっております。
詳細は不明ですが本種はアークレッドペンシルよりやや遅れて、ブラッドレッドペンシルと同時期から流通しはじめた印象があります。
赤い衝撃再び!2022年に登場したニューフェイスたち
Nannostomus spクリムゾンレッドペンシル
なにやら新種らしい真っ赤で高価なペンシルフィッシュが入ってきた!という情報を伝え聞いたのですが・・・実物を見たらなるほど赤い!未だかつてなく赤い!!。ペルーより入荷され学術方面でも知られていなかった物のようですが、いるもんですねぇこんな魚がまだまだ(汗)。雌雄の色彩差は顕著で雄は腹部下縁・口先~目尻にかけてのみ黒条が入るのに対して、雌は背部・体側・腹部下縁にドワーフペンシル然とした黒条が入り“赤”という印象はまったくありません。
Nannostomus spクリムゾンブラックペンシル
上記クリムゾンレッドペンシルと同一水系に分布するらしい、これまた赤いペンシルフィッシュ。どうも時系列的には海外サイトにて本種のほうが先に「凄い赤いペンシルのNew」として紹介されていたとかいないとか。赤の面積に関しては前種より少ないものの背面と腹部に強く入る黒と体側の赤のコントラストが素晴らしく、見応えの面でも全く引けを取らない美魚です。前種同様に雌雄の色彩差は顕著で雌個体に“赤”という印象はまったくありません。
飼育について
派手な動きで見応え抜群♪
飼育難易度はいたって普通、かつエサ食いも口の大きさを考慮した粒状の物を選んでやれば悪くないといえます。混泳相手も本種グループをいじめない一般小型種であれば問題なく、組み合わせできるお魚の幅もかなり自由度が高いのがうれしいところ♪。性質に関しては『隠れがち』ということもなく物怖じせずよく動き回る傾向が強いですが、アークレッドペンシルはかなり気の強い面を持ち合わせるため、念のため同種・他種のためのシェルターとして水草を繁茂させた箇所を設けるのか良いかと思われます。
さて、今回は小柄でかわいいと人気の“ドワーフペンシル”の中でも赤さ際立つ赤系ドワーフペンシルの仲間を紹介しました。機会があればぜひ一度飼育にチャレンジしてみてくださいね♪
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