二枚貝がニゴリを取るしくみ
↑↑↑あの水をピュッ!て出すとこです。
アサリの砂抜き作業をしたり、味噌汁を食べたことのある方ならご存知だと思われますが2本の『管』がありますよね?。大抵の二枚貝は『入水管』『出水管』と呼ばれる一対の管を持っており、ここから水を吸い込み、中に含まれている有機質(餌)と酸素をエラで濾し取り、残った水を吐き出して生活しています。食性が浮遊性の植物性プランクトンやバクテリアなどの有機粒子なので、生きてるだけで水の透明度に直結する!という実にシンプルながら確実な“生物”濾過装置といえます。すごいぜ二枚貝!!
二枚貝によるニゴリ取り実験!
教科書通りの見事なグリーンウォーター。
皆さんのご家庭にもこんな水の色のフネ、ありますよね?
さてこのおそらく植物性プランクトン満点の透明度が悪い水を水槽に汲んで・・・。
緑茶といった感じの水でございます。
こんくらいの二枚貝を・・・。
小ぶりなドブガイを一つ投入。水量は多めに見て10リットルほど。浮遊粒子は沈殿しないようにエアレーションも設置しておきます。
結果はコチラ!
おほ!きれいになってる♪
4日でだいたいキレイになりました。出来るな!お主。
一般的な淡水性二枚貝のご紹介
タナゴ類の産卵床としても有名な淡水二枚貝の面々です。
ドブガイ
大きな池や砂泥底の水路などに生息する大型種・・・ですが実は大型血統のヌマガイ(ドブガイA型)と小型血統のタガイ(ドブガイB型)の2種がいるそうです!。サイズは10~20cmほど。
イシガイ
前種にくらべ細身・小柄な貝で最大サイズは10cmほど。淡水産の貝としては大型な部類に入る本種ですが、霞ヶ浦や琵琶湖地域では前種とともに食用としての需要もあるそうです。
カワシンジュガイ
大型・細身な貝で、名前の通り時折天然の真珠が採れるらしいです。殻を閉じるスピードが遅いらしくタナゴの産卵用としては“万能”とされているようです。
マツカサガイ
ゴツゴツした殻が特徴で比較的丸みの強い貝です。ニセマツカサという“そっくりさん”がいます。最大サイズは6cmほど。
淡水シジミ
淡水小型二枚貝の代表選手。日本には主に汽水域にヤマトシジミ、淡水域にはマシジミ・セタシジミ・外来種のタイワンシジミが分布しています。体格が体格なだけに“数で勝負”か小型ケース向きと思われます。
“二枚貝濾過”の注意点
実際浮遊粒子の吸収で水の透明度は劇的に改善しますが、水質改善とは言っても化学的汚染(アンモニアとか)は分解濾過はできないので、魚のエサの食べ残しが腐敗して濁っているような場合に注意が必要です!また軟体生物なだけに死亡に気付かないで放置してしまうと水も香りも“イカの切り身”を腐らせたようなヤバイ感じになるので、あれ?と思ったら早めに処理することが肝心です。あと濾過装置で物理的に有機物が濾し取られる環境下では当然エサが不足しますので、貝を長生きさせるなら濾過装置が無い環境のほうが望ましいようです。この二枚貝飼育上のネック『エサ』に関しては、どうも近年専用の商品が数種類発売されているようなので、二枚貝をよりよく飼育してみたい方は利用してみるのもよいでしょう。
さて今回は実際かなりの実力派!生きた濾過装置な“二枚貝”を紹介しました。機会があればぜひ環境に合わせて利用してみてくださいね♪
TO wrote it