デンタルフロス(糸ようじ)でこすり取る
コケ対策として最も単純なのは、歯ブラシで表面のコケをこすり取ることです。流木を水槽から出せる場合は問題ありませんが、対象の流木がほかの流木を支えていて水槽から出すのが困難な場合は、水槽の中でコケをこすり、削ったカスをチューブで吸い出しながら作業をすると水槽内にカスが舞わずに済みます。
また、表皮のすき間に活着したコケや黒ヒゲゴケは歯ブラシだけでは落としにくいので、歯のすき間に使う糸ようじを、表面に軽く押し当ててこするといいでしょう。力を入れすぎると流木の表皮がむけてしまうことがあるので力加減に気をつけてください。
木酢液をかける
流木の表面をこすると、コケと一緒に表皮まで剥がしてしまうことがあります。表面に傷をつけたくない場合は木酢液を使ってコケを枯らす方法が有効です。
木酢液(もくさくえき)は木や竹を燃やして炭を作るときの煙から抽出されたもので、殺菌や菌の生長を抑える効果を持っています。直接流木に塗付するとコケが赤く変色して焼けるように枯れるでしょう。スポイトなどを使って水中の枝に吹きかけることもできますが、いくら天然由来で安全といっても、酸性の木酢液を水槽内に入れすぎるとpHが低下してしまいますので、水槽内から流木を1度出してから数時間浸けるといった方法が良いでしょう。なお木酢液はホームセンターなどの園芸コーナーで購入することが出来ます。
熱湯につける
流木を水槽から取り出しても問題ないなら鍋で流木を煮て、コケを枯らしてしまうのも手っ取り早い方法です。流木が入る鍋がなければ、バケツなどを用意して流木を熱湯につけるだけでもコケを枯らすことができます。
木酢水や熱湯で枯らしたコケは餌として使えるので、オトシンクルスやエビ類を飼育している場合、そのまま水槽に戻しても問題ありません。枯らす前のコケを食べなかった個体でも、枯れたコケは好んで食べる場合があるようです。コケを好む個体を飼育していない場合は、枯れたコケをブラシなどでこすり除去してから水槽に戻しましょう。
流木も定期的にメンテナンスを!
水槽は小さな生態系です。日光や栄養がある限りコケが発生してしまうのは自然なことでしょう。それでも流木を綺麗な状態で維持するなら、上記のようなメンテナンスを定期的に行う必要があります。ちょっと手間はかかりますが、コケのない流木を維持して理想の水槽を作り上げてくださいね。