フィルターを設置することによる効果
そもそもフィルターとは生き物を飼育する上でどのような役割を果たすのでしょうか。物理的にフンやエサの残りなどを吸い取るなどの役割は勿論フィルターの中のろ材に生息するバクテリアの力で、水槽内に発生するアンモニアを分解する効果もあり、さらにろ材の中に活性炭などを用いれば、水の濁りや嫌な匂いなどを除去してくれる役割もあります。これらの仕組みを順に「物理ろ過」、「生物ろ過」、「科学ろ過」といい、フィルターを設置しない場合に比べアンモニアなどの魚に有害な物質が発生しにくくなり、水換えやゴミを吸い取るなどの手間を大幅に減らすことが出来るのです。
フィルターの種類
①外掛け式フィルター
様々な種類のフィルターの中で比較的手軽に設置できるのがこの種類。ろ過した水が水面に落ちる時に酸素を取り込むことができるので、エアレーションが必要ないのが特徴です。
②投げ込み式フィルター
水中に沈めるタイプのフィルターで、エアポンプに接続しエアレーションしながらろ過をすることが出来ます。コストが安く、小さめのものが多いため小型水槽に適しています。ろ材が汚れやすいのでマメにろ材を交換するなどのメンテナンスが必要です。
③外部式フィルター
その名の通り水槽の外に設置するフィルターです。密閉式で、ろ過する過程で空気に触れず二酸化炭素が外に逃げにくいので、水草水槽にオススメ。外掛け式や投げ込み式のフィルターと比較して、見た目がスッキリします。
④上部フィルター
水槽の上に設置するフィルターです。低コストで、外掛け式フィルターのように酸素を取り込みやすいので生き物も酸欠になりにくい環境で飼育することが出来ます。水が落ちる音がするので寝室などに設置するのには不向きです。
⑤底面フィルター
水槽の底に設置するフィルターで、砂利などを敷き詰めて水を循環させながら濾過するもので、見た目もスッキリするなどのメリットがあります。しかし、砂利などが詰まることが多いのでメンテナンスをこまめに行うことが重要です。
⑥オーバーフロー水槽
比較的大型水槽などに多く見られるシステムです。水槽の下に設置されたろ過槽から汲み上げた際に溢れた水をろ過槽に落とし循環させながらろ過を行います。水量を必要とする分、水が汚れにくく水換えの頻度も少なく済みます。高コストで大掛かりな設備になりますが、ろ過能力が高く水質が安定するのが特徴です。
最後に
フィルターと一言で言っても様々なタイプのものがあり、水槽やその中で飼育する生物水槽を設置する周囲の環境によって適切なものを選ぶ必要があります。フィルターを選ぶ際に、ろ過能力に不安がありましたら、少し大きめのフィルターを用意してもいいのですが、水流が強くなりすぎてしまうと、魚が疲れてしまったり底砂を巻き上げてしまう恐れもあるため流量を調節するか、大きすぎるものを選ばないように注意してください。生き物や水草を飼育する上で上手くいかないことがある場合まずはフィルターから見直してみるのもアリかもしれません。
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