熱帯魚を飼うことで部屋が劣化してしまう可能性が…
犬や猫を飼うと、部屋の床や壁が爪とぎなどでボロボロになってしまうため、飼育禁止になるのは十分理解できるでしょう。しかし、賃貸物件のなかには犬猫同様、熱帯魚の飼育を禁止しているところも多いです。その理由の1つは、熱帯魚を飼うことによって部屋の劣化速度が速まってしまうから。水槽から発せられる湿気が室内に充満するとカビやすくなり、木造の住宅であれば深刻な傷みが生じてしまう場合もあります。ただ、水量の少ない小型水槽であればそれほど影響はありません。
また、大型の水槽を設置するとなるとそれだけ重量も増すため、それによって床を傷めてしまう可能性も無視できません。特に木造住宅の場合は最悪床が抜けてしまう恐れも考えられるため、大型の水槽を置くことは非常にリスクが高いといえます。
隣人トラブルにつながりかねない危険性も…
熱帯魚を飼う際、つい見落としてしまいがちになるのが「騒音」です。熱帯魚は犬猫のように吠えたり鳴いたりしないと考える人は多く、その考え自体は間違ってはいません。しかし、ここで騒音の主となるのは熱帯魚ではなく、水槽にとりつけるポンプの方です。このポンプの音は響きやすく、しかも1日中稼働し続けるものであるため、隣人からすればたまったものではありません。とはいえ、最近では音がほとんど響かないエアーポンプや水中ポンプなど多数販売されているので、このようなものを選んで購入することを心掛けましょう。
もう1つ、トラブルにつながりかねないのが、水槽が破損した場合です。水槽が破損すれば当然水が床にこぼれ水浸しになってしまうでしょう。その際、階下に水漏れしてしまう可能性は、十分に考えられます。こうなると、階下の住人に多大な迷惑をかけるだけでなく、修繕費を支払う必要が出てくるかもしれません。
このように、賃貸物件で熱帯魚を飼うのには様々なリスクがあり、それゆえ熱帯魚の飼育を禁止としている物件があるのです。
賃貸物件で熱帯魚を飼う際の対策とは
賃貸物件で熱帯魚を飼う難しさについてご紹介してきましたが、それでも熱帯魚が飼いたいという人もいるでしょう。その場合は「こまめに換気して湿気が溜まるのを防ぐ」「壁に防音シートを張る」「比較的小型の水槽を選ぶ」などといった対策が必要になります。無用なトラブルを防ぐため、対策はきちんとおこなっていきましょう。
周りの人に迷惑をかけないことが絶対条件
熱帯魚に限った話ではありませんが、ペットを飼うときには周りの人に迷惑をかけないのが絶対条件です。もしも上記のような対策が難しい場合は、しばらくは熱帯魚を飼うのは控え、自分の家を持ったときなどに改めて飼育の検討をしてみるといいかもしれません。