ネオンテトラ
ネオンテトラ Paracheirodon innesi
小型テトラの最有名種と思われるお魚。よく知られている通り脂ビレ付近まで伸びる太いブルーラインと、腹側後半に入る鮮やかな赤が美しく、同属他種ともに群泳美を演出するのに最高な資質を持っています。養殖技術が確立されて久しく、天然個体の流通は極めて稀です。
ニューネオンテトラ Paracheirodon sp
近年プルス川中流地域よりもたらされた新種と思われるもの。分子系統学の側面からも明らかなようですが形質面でも、目が大きい・背ビレが小さく尻ビレ同様に条数が少ない・腹側の赤の面積が広範囲・・と元祖ネオンテトラとかなり違いがあるそうです。
カージナルテトラ
カージナルテトラ Paracheirodon axelrodi
最近ではネオンテトラ以上に人気のある本属最大種で、フルサイズでは5cm近くなる個体もいます。腹側の赤が全面に入ることがネオンテトラとの大きな違いで、色彩面でさらに鮮やかな印象を受けます。近年養殖技術が確立され、流通量も増えてきているようですが天然個体の流通もいまだにコンスタントにあります。
ショートライン・カージナル
現状別種・・とされていないことからカージナルテトラの地域変異として扱うことにしますが、ブルーラインが脂ビレより前で止まる・体高がかなり高い・・などノーマルタイプとかなり差があり、実際長期間飼い込んで仕上がった個体は同一種と思えないような姿になります。
ダブルレッド・カージナル
腹側全面が赤いカージナルテトラの、さらに背面まで赤く染まるド派手なタイプ。どうも特定産地産らしく現地便のアピストグラマに混ざったり、ごく稀にはこれのみでの入荷もあるとのこと。以前このお魚を販売していた有名店で聞いてみたところ「ブラインシュリンプやってるだけだよ?」とか言われたんで、通常便のカージナルテトラと色揚げ飼料を買い込んで散々やった結果がさっぱりだったのは懐かしい思い出。もともとの魚が違ったからなのかもな・・あれ凹。
カージナルテトラ・透明鱗
おそらく天然個体中にも確率で存在するであろう透明鱗タイプの個体。意図せずか養殖個体中に見かける機会が増えているように感じます。
らんちゅう?カージナル
現地便に混ざっていた特殊な個体で、おそらく後天性の形質変異。たぶん捕食生物に背ビレ基部まで齧られそれが治った結果と思われます。
グリーンネオンテトラ
グリーンネオンテトラ Paracheirodon simulans
ネオンテトラ・カージナルテトラのブルーラインが長くても脂ビレあたりまでなのに対し、尾ビレ付け根まで長く入るのが大きな特徴の本属最小種。また通常タイプは一般に言われるように赤みが薄い・範囲が狭いなどの特徴があります。本種について聞き込みをしていた中に「他種と較べて腹部に青味が強く入るよ」という意見もあったのですが、どうも他種もそう見えるタイミングがあるため、青ラインが腹側面の張り出しに反射しているので
は?という結論に。名前の“グリーン某”ですが状態で明暗色調が変化するので、個人的には“ロングラインネオン”という名称のほうが的を得ているようにも感じます。
腹側が青く見える時もある。
赤の面積が少ないタイプ。状態によって赤の発色が強くなる可能性もありますが、こんな感じのお魚を求める方もけっこう多かったりします。
グリーンネオンテトラ・赤の薄いタイプ
赤の面積が少ないタイプ。状態によって赤の発色が強くなる可能性もありますが、こんな感じのお魚を求める方もけっこう多かったりします。
グリーンネオン・コロンビア産
近年コロンビアの特定地域から入荷するようになったタイプ。従来本属中最も赤みが弱いとされる本種のイメージを覆すお魚で、カージナルテトラのように腹側の広範囲が赤く染まります。気候変動の影響によるカージナルテトラとのハイブリッドとの噂もあるようですが・・学術的に調べてる人いんのかな?これ
カラシンの一種“シルバーグリーンネオン”
カージナルテトラやグリーンネオンテトラに時折混ざって入荷する小型カラシン。体形やラインの入り方がグリーンネオンに似ており、また海外の書籍でParacheirodon属の不明種として紹介しているものがあることから“シルバーグリーン某”や“シルバーカージナル”等の名前で流通しているようです。流通頻度の少なさや絶妙に清楚な色彩から、派手さはないもののかなり人気の高いお魚のようです。
さて、今回は改良品種を除外しても意外とバリエーション豊富なネオンテトラの仲間を紹介しました。機会があ
ればぜひ一度飼育・コレクションしてみてくださいね♪
TO wrote it