悪臭が発生する原因
水槽には、熱帯魚などの生体のほか目に見えないバクテリアが多く存在しています。バクテリアは魚のフンや餌の食べ残しを分解し水を綺麗に保つ働きをしますが、何らかの原因によってこのバクテリアが急激に減少してしまう場合があります。たとえば、水槽を立ち上げてすぐの時期はバクテリアの餌となるフンなどがないため、バクテリアも繁殖をしていくことが難しく水がすぐに汚れてしまう傾向があります。また、水を一度に大量に換えてしまうとバクテリアが急激に減少し、それまで整っていた水槽内の環境が崩れ、水から腐ったような匂いや苔や藻のような青臭い匂いが発生しやすくなります。これは水中に残ったアンモニアや餌の食べ残しなどから出た養分が腐った匂いです。
このような悪臭が発生してしまった場合は、焦らず水槽の3分の1の量を目安に水替えを行いましょう。これを1週間に1度のペースで根気よく続けていくと自然と悪臭がなくなっていきます。また、この期間中は濾過器の掃除は避け、餌やりも今までの半分の量にしたり、頻度を減らしましょう。あまりにもひどい匂いに我慢できない場合は、水槽内に活性炭を入れ、殺菌灯を点灯させるのもおすすめの対策です。活性炭は水中の不要な養分を吸着し、殺菌灯は菌の増殖を防ぐ効果があります。
水槽用殺菌灯
活性炭
悪臭を再発させないためには
こうして悪臭が目立たなくなってきたら、その後も適度な水替えで水中のバクテリアを一気に流してしまわないように気をつけます。濾過器が汚れてきたなと感じたら、カルキを抜いた水を使用してフィルターやスポンジを軽く揺すって洗うようにしてくださいね。濾過器の中はゴミだらけのように見えて、実は大量のバクテリアが棲んでいます。そのため、誤ってフィルターを水道水で洗ってしまうとせっかく増殖したバクテリアが一気に水道水の塩素にやられてしまい、水槽内の環境が崩れることで再び悪臭の原因となってしまいます。