淡水で飼育できるフグたち
フグと聞くと海水で飼育するイメージが多いですが、淡水でも飼育可能な種類も沢山います。
その中でも飼育しやすいフグを4種類ご紹介いたします。
1.アベニーパファー
一番飼いやすく、丈夫な種類といえるでしょう。一般的な熱帯魚を飼う設備で飼育可能です。大きさも最大3㎝ほどと小さく、生涯飼育も難しくありません。水温はヒーターを入れて25℃が理想ですが、丈夫なので20℃あればヒーターなしでもできなくはないです。また人口餌にも比較的慣れやすいです。初めは冷凍赤虫から、徐々に人口餌も混ぜて与えると食べるようになる個体もいます。
2.南米淡水フグ
大きさ最大7㎝ほどのある程度存在感のあるフグです。一般的な熱帯魚を飼う設備で飼育可能です。温度変化があると白点病にかかりやすいため秋~冬場にはヒーターが必要です。餌は冷凍赤虫を主に与え、乾燥エビ、口に入る大きさの巻貝なども好んで食べます。
3.アカメフグ(レッドテールアカメフグ)
大きさ最大5㎝ほどの赤い目と尾びれが特徴のフグです。流通量はあまり多くはありません。
飼育も難しくはなく、熱帯魚を飼育するような設備で飼育できます。本種も冷凍赤虫を主に与え、乾燥エビや口に入る巻貝などを食べます。
4.ブロンズパファー
まるでマンボウ!!!な見た目をしている本種。最大13㎝ほどになります。1~2匹でしたら30㎝水槽でも飼育可能でしょう。こちらも冷凍赤虫を主に与えます。流通量は少し少なめ。
汽水で飼育するフグたち
1.ミドリフグ
みんな大好きミドリフグ!!!
最大20㎝ほどになりますが、水槽内だと10㎝前後で成長が止まることが多いです。餌は赤虫を主に与えます。また汽水に住む魚なので塩分が必要です。比重計は市販の海水魚用のものを使用し、人工海水を1.005~1.010の濃度になるように溶かします。上記の塩分濃度でも飼育できなくはないですが、大きくなったら海水飼育の方がオススメです。海水飼育の方が発色もよくなり、状態良く飼育できます。海水飼育の場合は1.023~1.025の塩分濃度にします。お店によって塩分濃度が違うため、水槽に導入の際には水合わせを慎重に長めにしてあげましょう。またアルカリ性の水を好むため、底砂をサンゴ砂にするとより良いです。複数飼育も可能ですが、成長するにつれ性格が荒くなるとめ1匹飼いが理想です。
2.ハチノジフグ
一見ミドリフグに似てますが、名前のとおり背中に8の字模様があります。飼育方法はミドリフグと同じです。最大の大きさは若干ミドリフグよりも小さいです。性格もミドリフグよりも大人しい個体が多いので飼育しやすいです。
海水で飼育するフグたち
淡水、汽水よりも若干レベルが上がってしまいますが、海水のフグたちは淡水、汽水にはない魅力
があります。色鮮やかな種類がいたり、仕草が可愛い種類がいたりで魅力いっぱいです。
まず海水水槽の作り方からご紹介いたします。
必要なもの
・お魚の種類に合わせたサイズの水槽
・フィルター(通常よりワンサイズ大きめの濾過能力があるフィルター)
・サンゴ砂(粗目のものを薄くひくのがオススメ)
・ヒーター
・海水魚用のバクテリア
・ろ材
・ライブロック
・人工海水
・比重計
・(クーラー、冷却ファン)
魚を入れる前にすること
まず器材類をセットします。
サンゴ砂をひき、そのあとにあらかじめバケツなどで作った海水を水槽に入れます。器材類の電源を入れ、温度が適温になったら、バクテリアをいれます。最初に入れる魚は、デバスズメやハタタテハゼなどの丈夫で大人しい魚がおすすめです。これらの魚が餌を食べ、糞をし、その糞をバクテリアが分解し、十分にバクテリアが繁殖してからフグを入れます。その期間が長ければ長いほどいいのですが、だいたい3週間から2ヵ月は待った方がいいでしょう。水替えは硝酸塩の数値を見て判断した方がいいですが、だいたい2週間に一回水槽の三分の一を水替えします。また、水が蒸発すると塩分濃度が上がってしまうので、そのたびに真水を足します。
高温に気を付けよう!!
海水魚飼育の際は、温度に気を付けます。夏場など最高でも28℃を超えないように気を付けましょう。高価ではありますが水槽用のクーラーをつけるのが一番確実でお勧めです。水槽用クーラーの他には、部屋のエアコン管理や冷却ファンをつける方法があります。
はじめは冷凍餌から
種類によりますが、はじめは人口餌には慣れにくいので冷凍ブラインシュリンプを与えます。
徐々に人口餌を混ぜて与え慣らしていきます。
海水のフグたちご紹介
1.ハリセンボン
人に慣れやすく見た目もかわいいハリセンボン!!見た目とは裏腹に性格は強い個体が多いです。
小さいうちは口に入らないサイズの魚と混泳が可能ですが、大きくなるにつれて性格が強くなるので60㎝水槽の場合、一匹飼いが理想です。エビなどの甲殻類は食べてしまうので混泳できません。白点病になりやすいので温度変化がないように注意が必要です。また膨らむと元に戻りずらくなる場合があるので、むやみに膨らませないようにしたほうがいいでしょう。餌は慣れると乾燥エビ(クリル)を食べるようになります。
2.コクテンフグ
犬のような顔付きから、ドッグフェイスとも呼ばれます。こちらも人に慣れやすいです。性格はハリセンボンより優しい個体が多いので混泳もできなくはないですが、単独飼育の方が無難でしょう。
3.ミナミハコフグ
みんな大好きミナミハコフグ!!
ミナミハコフグと聞くと小さくて、黄色い体に黒の水玉模様が思いつくと思いますが、それは幼魚のうちだけです。大きくなると35㎝を超え、体も黒っぽくなります。餌は初めは冷凍ブラインシュリンプを与え、徐々に小さい粒の冷凍餌に切り替えます。またストレスを感じたり、死んでしまうと体から毒を出すので混泳には注意が必要です。またつついたりする魚や、泳ぎの速い魚とは混泳しない方が良いでしょう。
4.ラクダハコフグ
まるでUFOのようなハコフグ。最大で20㎝ほどになります。飼い方はミナミハコフグと同等です。
5.シマキンチャクフグ
海水フグの中では飼いやすい種類です!人口餌にも慣れやすく、大きさも最大15㎝と小さめです。
海水フグ飼育に初めてチャレンジする際にもオススメです。
お気に入りのフグは見つかったでしょうか?
魚だけどどこか魚らしくなく、人に慣れやすい可愛いフグ達を是非飼育してみてください。
MU wrote it