よく見られる使用原料
ほとんどのエサには原料に何が使われているか細かく表記されています。人の食べ物に記載されている原材料同様、原材料の重量に占める割合の高いものから順に並んでいます。
フィッシュミール
魚粉。魚を煮熱した後、圧搾機で脂と水を分離し、水分10%以下に乾燥してできたもの。良質な動物性蛋白質として栄養価は高く、観賞魚だけでなく様々な動物のエサに使われている。
魚油
魚粉を作る際に出た脂を精製したもの。魚油の脂肪酸に多く含まれるエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸には血中コレステロールの増加抑制や老化防止の効果があるとされ、人間の健康食品の原料としても注目を集めている。
クロレラ、スピルリナ
藻の一種。これら藻が持つカロチノイドも体内でアスタキサンチンに変換されるため色揚げの効果があるとされる。
オキアミミール
オキアミをフィッシュミールのように処理したもの。アスタキサンチンを多く含むため色揚げ効果を望める。
小麦粉、グルテンミール、デンプン類
つなぎとしてエサの形を保つために必要。雑食性の強い魚は消化吸収しやすいが、魚食性の強い魚は消化吸収しにくいと言われている。
小麦胚芽
後に芽になる小麦粒の端にある部分。たんぱく質のほか、ミネラルやビタミン類を豊富に含んでいる。
ふすま
小麦粒の外皮の部分。ミネラルが豊富に含まれている。
善玉菌
からだの中に存在する菌のうち、その活動により生み出されるものが健康維持に役立つ菌のこと。納豆菌や乳酸菌、酵母菌がよく善玉菌として使われている。消化活動を活発にさせる整腸作用や、病原菌に対する抑制作用、免疫力向上作用がある。
実際に各種エサの原材料を見てみよう!
同じ魚向けに作られたエサでも原料にどれほど違いがあるのか?動物食・雑食性の小型海水魚用に出ているエサをいくつか見てみましょう!
左からメガバイトレッドS・テトラマリンミニグラニュール・オメガワンマイクロペレットマリン
主な使用原料:フィッシュミール、オキアミミール、イカミール、海苔、シルクワーム、魚油、ビール酵母、デンプン類、スピルリナ、海藻粉末、コペポーダ、カロチノイド、アサリエキス、生菌剤、ガーリック、ビタミン剤、ミネラル剤
動物性蛋白質が非常に多く含まれているので小さい魚、痩せている魚を育成するのに向いていると思われます。また、色揚げ成分や整腸・消化吸収をサポートする原料もバランス良く含まれています。
主な使用原料:フィッシュミール、穀類、植物性蛋白質、野菜、デンプン、酵母、魚油、シュリンプミール、海藻、ビタミン類、ミネラル類穀類や野菜等植物性の原料が多いようです。雑食性の魚はうまく消化吸収しやすいエサでしょう。
主な使用原料:サケ、オヒョウ、黒タラ、ニシン、オキアミ、カサゴ、エビ、イカ、タコ、生ケルプ、ニンニク、各種ビタミン、天然色素。フィッシュミールではなく生の海産物を使用し、エサの形成に小麦やデンプンが使われていないため動物食性の魚でも消化吸収が良く、水を汚しにくくできています。
いかがでしょうか?いま使っているエサの原料は何が多いのか、どのような効能が大きいのか、気になってきませんか?自分が飼っている魚の種類やコンディションに合った原料が配合されたエサを選んでより良い飼育環境を目指してみてはいかがでしょうか!
KN wrote it