Microdevario kubotai ミクロデバリオ クボタイ
1999年とわりと近年記載された本属きっての人気種。グリーンファイヤーテトラやジェリービーンテトラなど緑を基調とした人気小型種はいくつかありますが、それらより鮮やかなライムグリーンの体色と軽やかな泳ぎは見る者にとても爽やかな印象を与えます。本種は“ミクロラスボラ・ブルーネオン”の名前で流通することが多いですが、これは角度により発色する背部のネオンブルーを指しており、また本種の種小名“kubotai (クボタイ)”はタイ王国にて本種の発見・流通に携わった日本人シッパーである久保田氏に因んだものになっています。
Microdevario gatesi ミクロデバリオ ガテシィ
ミャンマーに分布。1939年記載と本属では一番古くから知られている本種ですが、流通し始めたのはきわめ
て最近のようです。前種より細身で尻ビレの条数が違うのが大きな差異ですが、本種では?とされるいくつかの画像を見るに体側に濃い光沢色の帯が入る、もしくは全体的に青緑っぽく一段トーンを落とした色彩を持つようです。本種の流通名としては“ミクロラスボラ・パープルネオン”等が知られています。
Microdevario nana ミクロデバリオ ナナ
ミャンマーに分布。M.kubotaiと同年に記載された本属きっての小型種。正確な最大サイズは不明ですが前
述2種がおおむね体長20mm前後にまで成長するのに対し、本種は15mm程度と紹介されています。色彩は
若干橙色を帯びた透明感の強いボディーにパウダー調に黄緑や水色がのり、とても繊細な美しさを持ち、ま
た同属他種と違い背ビレに大きく黒斑が入るようです。
真性の“ミクロラスボラ”たち
画像はルベスケンスとアジアンカージナルラスボラ
ミクロデバリオ属および学名不詳の東南アジア産小型コイ類の流通名としてよく使われる“ミクロラスボラ(Microrasbora)”ですが、もちろん真にミクロラスボラ属に属するお魚もおります。1種は“ピンクラスボラ”などの呼称で知られるミャンマーはインレー湖の固有種・ルベスケンス(M.rubescens)、もう1種はミャンマーと国境を接する中国・雲南省産のミクロフタルマ(M.microphthalma)。さらに近年、ミャンマーよりルベスケンス種をさらに派手にしたような色彩を持つ“アジアン・カージナルラスボラ”と呼ばれるお魚が流通するようになっています。
さて、今回はかなりメジャー種もいるけどグループ的にはとてもこぢんまりとしたコイ科魚類・ミクロデバリオの仲間を紹介しました。機会があればぜひ一度飼育にチャレンジしてみてくださいね♪
TO wrote it