ファントムテトラってどんなお魚達なの??
古くはMegalamphodus(メガランフォダス)属とされていた体高の高いテトラのグループで、現在はHyphessobrycon(ハイフェソブリコン)属に統合されています。体側に特徴的な斑紋をもち、多くの種類で♂は大きく発達した背ビレと尻ビレをもちます。
代表的なファントムテトラ達
ブラックファントムテトラ H.megalopterus
優美な泳ぎと立派なヒレが魅力的!
メスは赤みを帯びた色彩です
原産地はグァポレ川。種小名も「大きなヒレ」と言う意味の本種は性質も温和で、小型種との混泳にも最適な優等生!体側の黒斑の周りはメタリックな水色に輝きます。オスとメスで色彩差があり1種で2倍楽しめます。東南アジアでのブリード個体の流通がほとんどで、ワイルド個体の入荷はきわめて稀です。
レッドファントムテトラ H.sweglesi
キビキビしたキレの良い動きが持ち味
原産地はアマゾン河上流域。全身赤系の色彩を纏った、透明感のある体を持つテトラです。ヒレの長さや体側の黒斑は地域変異(あるいは種自体の違い)があり、とくに「ルブラ」と呼ばれる赤みの強いタイプは水草水槽の緑のなかでとてもよく映え、人気の高いお魚です。
レッドテールイエローファントムテトラ H.sp
丸い体形が可愛らしい
ヒレはあまり大きく発達しませんが、透明感のある黄色の体と、尾柄から尾ビレにかけて入る赤のコントラストが美しい種です。以前は本家イエローファントムテトラ(H.roseus)という大変上品なお魚が流通していたのですが、近年はイエローファントムと言えば本種、と言うぐらい本家の方が稀な存在となっています。
ファイヤーファントムテトラ H.sp
実にシックな色合い
ブラックファントムとレッドファントムの魅力を+して2で割ったような美魚!体側の黒斑周りの光沢は黄緑色。流通名としては他にハイフェソブリコンsp・パンタナル等が知られています。近年流通量が減少しており、目にする機会も少なくなっています。
???ファントムテトラ
ヒレがかなり立派です
レッドファントムテトラの別タイプでしょうか?長く伸びたヒレが美しい種類です。ときおり他のお魚に混ざってこんな魚が入荷することもあります。
ファントムテトラの魅力・フィンスプレッディング!
状態の良い個体が頻繁に行う示威行動・フィンスプレッディングは必見!瞬時に色揚がりする体色とヒレを目いっぱい広げる姿は、素晴らしいの一言です!
水槽への導入&飼育の注意点
飼育環境は一般的に言われる「ろ過のよく効いた弱酸性の水」で問題なく飼育できますが、水質が古い環境だとエロモナス病(腹水症状や立鱗症状)になりやすいので、定期的な水換えや底床の掃除を行うのが良いでしょう。水槽への導入は温度合わせ・水合わせをしっかり行っていただければ、問題なく飼育を開始できると思います。エサに関してはえり好みせず何でも食べますので、小型魚用のフレークフードや顆粒状フードが使用できます。また、色揚げ飼料を使うことで、体色さらに美しく仕上げることもできます!
今回はファントムテトラのご紹介でした!丈夫で飼育も簡単なお魚ですので機会があればぜひ飼育にチャレンジしてみてくださいね♪